Moser Baer India Ltd(MBIL)は、向こう18ヶ月間に光学媒体や光電池(PV:photovoltaic)を含む各種事業に8億米ドル(約755億円)以上を投資する。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月17日報じたところによると、MBILのRatul Puri重役(ED)はこのほど記者会見し以上の計画を明らかにした。それによると、2008~09会計年度(FY09)のグループ全体の資本支出は5億5,000万米ドル(約519億円)で、内4億5,000万米ドル(約425億円)がPVビジネスに、約2,000万米ドル(約19億円)がCD-DVDからBlu-rayラインへの転換に投じられる。光学媒体ビジネスへの資本支出は限られている。今会計年度に入って以来過去7ヶ月間に既に2億7,500万米ドル(約260億円)が投資された。次期会計年度もほぼ同額:5億5,000万米ドル(約519億円)が投じられる。従って向こう18ヶ月間の資本支出は8億米ドル(約755億円)以上に達する。
今年と来年のPVビジネスのために、5億5,000万~6億米ドル(約519億~566億円)の金融アレンジが完了している。残りの1,600クロー(約290億円)、およそ3億5,500万米ドル(約335億円)の資本支出は、現金余剰とブランク光学媒体ビジネスからの収入で賄う。
資本支出の大きな部分が様々な技術を導入したPVビジネスの拡張計画に注入される。2010年末までに結晶シリコン(crystalline silicon)PVの製造能力が80MW(メガワット)から300MWに、薄膜(thin film)の製造能力が40MWから600MW以上に、それぞれ拡張される。集光器(concentrator)の製造能力も5MWから100MWに拡張される。
グループ売上げのほぼ80%は、目下のところ光学媒体ビジネスで占められ、PVビジネスのそれは7%に過ぎない。しかしPVビジネスの手持ち受注額は14億米ドル近くにのぼる。これらの契約の一部は向こう6~12ヶ月間に、その他は向こう4年間に実行される。
グループは、この他、ホーム・エンターテインメント、消費者用電子、情報技術(IT)周辺機器ビジネスも手がけている。
PVビジネスに関しては欧州と日本市場の潜在性が大きく、米国ではソーラ・エネルギーの利用が急増している。またインド国内の潜在性も極めて大きい。
PVビジネスについては、公開公募(IPO)を通じた資金調達の必要はないが、既存投資家に退路を提供するためにも、何時かは上場することになると言う。
出典:アジア エックス